ニューヨーク・サリバンストリート135番地の小さな奇跡。海外移住ブログ
ニューヨークに着いたら、ベタな名所もさることながら、どこかローカルな場所を訪れてみたかった。
元ニューヨーカーの友人達にメールでお勧めのスポットがないか尋ねてみると、皆がそれぞれに思い入れのある店、食べ物、ストリートやエリアについて情報を提供してくれた。
ある友人の女性が「SOHO地区にあるOnce Upon a Tart Cafeのクランベリースコーンが美味しいから、是非食べてみて。」と教えてくれたので、行ってみることにした。
日本の雑誌等でも頻繁に紹介されるほど人気なお店の品々は、売り切れてしまうこともよくあるそうだ。
僕たちはその日、朝一番にエンパイアステイトビルの観光を終えると、地下鉄に乗ってSullivan St.にあるOnce Upon a Tart Cafeへと足早に向かった。
Spring St.の駅からほど近いその店は、すぐに見つけることが出来た。
お目当てのスコーンも、店自慢のタルトも売り切れてはいなかったけど、入口の貼り紙を見て僕たちはあることに気づく。
なんと、23年間多くのニューヨーカーに愛され続けたその店は、僕たちが訪れた次の日に、惜しまれつつも閉店してしまうという。
あと一日来るのが遅れていたら。。。
閉店前に訪れることができて嬉しいような、だけどやっぱり少し悲しい、その小さな奇跡に驚きを隠さずにはいられなかった。
僕たちはクランベリースコーンとタルトを注文し、席に座った。
すると、店主が10年前から集め始めたという雑誌や新聞に紹介されたその店の記事のスクラップブックを見せてくれた。
文句なしのスイーツを堪能した後、初めて訪れたその店の写真を、懐かしむかのように撮らせてもららう。
テーブルの上に置いてあった存続希望の署名用紙に署名をし、お店を出た。
カフェを紹介してくれた友人の女性に、この出来事をどう伝えようか少し戸惑いながら、今この記事を書いている。
8/24.2014 アメリカ・ニューヨーク
Once Upon a Tart Cafe
onceuponatart.com